春先何かと忙しくなかなか連続で書けないのですみません。とりあえず週末の野球観戦も中止になったので重い腰をあげました。
昨年秋のニューヨーク旅行で、日帰りで近郊のフィラデルフィアに行きましたが、フィラデルフィア美術館に続く観光名所はなんと刑務所!
フィラデルフィア美術館からイースタン刑務所までの移動
事前にあまり細かな打ち合わせをしなかったせいか、夫に美術館の次に刑務所に行きたいというと、
「ええーそんなとこ行きたくない」
「バス?そんなの乗らずに歩こう」
などと、なかなか意見が合わなかったのですが、結局徒歩で行ける距離だったのでせっかくの1デイパスも使わず徒歩でフィラデルフィア美術館からイースタン州立刑務所へ。
歩き始めてみるとなかなか人通りが少なく、微妙な雰囲気の街に、
「ちょっと徒歩ってどうだったのかな?」と思ってましたが、まぁ、女子一人というわけでもないし、距離としては0.7マイル、なんとか大丈夫です。
ちなみに美術館も刑務所もフィラデルフィアの市庁舎のある中心部から見れば結構な高台にあるため、横の移動にたいしたアップダウンはありません。
そこから帰り道、15丁目mまでは途中でバスに乗りましたが、たとえ歩いたとしても30分くらいじゃないでしょうか?
こちらは移動を始めてから気づいたロッキー・バルボア像です。
人だかりができていて気付きました。美術館の中より人が多かったくらいです(笑)
場所はフィラデルフィア美術館の階段を降りて左に歩いた歩道のそばにあります。
刑務所に行く、行かない、でもめていたのでちょっと中途半端なところから東に移動。
歩いている人はほぼいません。
イースタン州立刑務所
イースタン州立刑務所の公式サイトです。
オープニングの動画を見るともうかなり雰囲気は伝わると思います。
www.easternstate.org
オンラインでチケットを買うと2ドル安いのですが、現在はコロナウイルスの影響で3月末までチケットサイトも刑務所も閉鎖中です。
tickets.easternstate.org
刑務所として使われていたのは1829年から1971年までだそうで、建物はゴシック様式の石造りで堅牢なつくり。
石積みの壁なんて登れるのでは?と思ったけれどよく見たら、
目地をちゃんと詰めてます。抜かりない!
刑務所のレイアウトはこんな感じ。
まんべんなく歩くと結構時間がかかります。
この日は中学生のツアーで一部が貸し切りになっており、全部は制覇できませんでした。
刑務所の中にあったであろう、歯医者さん?の椅子。
ほとんどの独房は同じような広さとつくりで、一部は中に入ることができます。
これはかなり良い状態のほう、ひどいのはもっと汚く、廃墟感あります。
別格の扱いを受けたアル・カポネの独房はホテルか?というお部屋。
お金さえあればなんでもできるんですね。一説には他のギャングから身を守るために自ら入ったとのこと。
アル・カポネとキャデラック
たしかアル・カポネが最初に入った刑務所がここ、イースタン州立刑務所で、1929年から翌年まで約8か月過ごしたとのこと。
アル・カポネはアメリカで有名なギャングですが、彼が刑務所に入った後、政府に接収された防弾仕様のキャデラックはなんと大統領専用車としてルーズベルト大統領が使用したとのこと。
キャデラックといえば私の母がアメリカに住んでいた時代に乗っていましたが、母にも逸話があります。
当時住んでいたロサンゼルス郊外からアナハイムのディズニーに出かけた母は、広大な駐車場で自分の駐車場所がわからなくなり、駐車場係と一緒に、白いキャデラックを延々探したものの見つからず。自宅に帰ったら、家には白いキャデラックが(;'∀')
その日は家族の別の車で出かけていたとのことで、乗っていった車を色も車種も間違えて探していたのです。私に似て天然です(笑)
刑務所はナイトツアーもあり
たまたまニューヨーク滞在中にテレビでイースタン州立刑務所の紹介番組をやっていたので観ていたのですが、なんとナイトツアーも開催される日があるようです。
しかし、、、昼間でも結構怖かった。夜は無理無理!!
一部の監房はアートギャラリーになっていたのですが、受刑者ではなく、受刑者によって殺された被害者の写真がヒラヒラと飾られており・・
きっとこの刑務所内の受刑者どうしも抗争の末殺されたりしたんじゃないですかね?
プリズン・ブレイクの見過ぎ!?
衛生的にも、ボロさ加減もなんとも言えない恐怖が味わえる刑務所です。
なんかいそう!後ろに出そう!
まじめな見学する人には、司法制度についての詳しい研究書類も展示されているスペースがあるので、じっくり見ればかなり時間がかかります。
迷子になりやすいので迷ったらセンター集合!って約束しておくといいです。
刑務所から市街地までの帰り道
ここからの帰り道ですが、市庁舎の方面まではほぼ住宅地で特にみどころはありません。
48番か33番のバスで坂道を下り、市庁舎を目指すと、そこから地下鉄でアムトラックの駅、30thステーションに戻れます。
時間が早ければ市庁舎の見学もできます。
私たちは最初歩いて降りようかなと思ったのですが、住宅街の中にあまりにも人が歩いておらず、怖くなってバスに乗りました。
ブロアで落ち葉をぶっ飛ばして掃除(?)している人がいたくらいです。
しかしバスを待ってる間もちょっと止まってると物騒だなと思っていて、早くバス来い!とGoogleマップアプリでバスの到着時間をどきどきしながら待ってました。
1デイパスはバスに乗るとき、見せるだけでOK。
市庁舎あたりまで来たら、お店も多く、にぎやかです。建物もすごくクラシカルで見ごたえ十分。
市庁舎の地下からseptaの地下鉄が出ています。これは乗ってきた列車とはまた違う路線になります。
乗り込んで何気に床を見下ろしたら注射器が落ちててビックリ。
車内で使わないで~~(;'∀')
今度は駅がアムトラック駅とはつながっていないので外を少し歩いて駅を目指します。
この建物が見えたら中に入ったらOK!
フィラデルフィアのアムトラックの駅は割と早めにトラックがわかり、そこにロープが張られて一列で並んで待つので、ニューヨークよりも整然としています。
終わりに
フィラデルフィア、バーンズ・コレクションや市庁舎のタワーに上ったりできなかったなど、やり残したことがたくさんあるのでまた再訪したいと思います。
ニューヨークからツアーで来られている日本人グループにも遭遇しました。ガイドツアーに参加するなら、往復のアムトラックを別にとって現地発ツアーに参加するほうが安くつく場合が多いので、フィラデルフィアまではアムトラックを予約して頑張って自力で行きましょう、慣れたら簡単です。ワシントンやボストンも同じです。私たちは個人で行って、刑務所も美術館もセルフのオーディオガイドで回りましたが、たまにはツアーでほかの人と情報交換しながらめぐるのも楽しそうだなと思うことがあります。