ダイナースレストランウィークが9月23日(土)から始まりました。
私は今シーズンが始まる前から9月23日をカープ公式戦今季最終戦と決め、チケットも確保していましたが、行きたかった名古屋のレストランがダイナースの企画に参加店として入っていたので、ズムスタ観戦を諦めて名古屋に来ました!
(※今季最終戦はナゴヤドームの中日vsカープ戦となりました)
INDEX
- 1.ダイナースクラブ・フランスレストランウィークとは?
- 2.お得なケース、お得じゃないケース
- 3.記念すべき、2017年1軒目は?
- 4.気になるお店の様子・コース内容は?
- 5.ラ・フロレゾン・ドゥ・タケウチの魅力
1.ダイナースクラブ・フランスレストランウィークとは?
「レストラン・ウィーク」は、ニューヨークで25年前から行われている食のイベントで、普段はなかなかいけない有名レストランがランチ、ディナーとも定額で提供する企画です。
日本に上陸したのは2010年。
ニューヨークでは夏・冬と2回開催されますが、日本の場合は、秋に1回です。
が、ダイナースクラブでは、今回のフランスレストランウィーク以外に、イタリアンレストランウィーク、銀座レストランウィークなど、いろいろな企画があるので、アンテナを貼っていると、お得に美味しいレストランで食事ができるのです。
会員限定イベントではなく、どなたでも参加できるイベントです。
カード会員の特典としては、先行予約や先先行予約、ウェルカムドリンクが付いていたり、ガラ・ディナーの特別価格などがあります。
予約が始まったころに書いた記事もご覧ください。(手抜き)
www.lucamileagelife.net
アメックスとJCBも別途ジャパン・レストラン・ウィークとして同等の企画が以前ありましたが、今年は東京限定イベントに変わってしまいました。
地方在住としては寂しい限りですが、東京の参加店はどちらのイベントも凄いです。関東在住の方はぜひチェックしてみてください。
私のお勧めはどちらのイベントにも参加している、銀座の「シェ・トモ」です!
「シェ・トモ」は市川シェフのコンセプトで、銀座とは思えないお安い値段でランチを提供している攻めている店ですが、逆にレストランウィークで5千円のランチを提供しています。
イベントでどんな料理を提供しているのか、気になります!
2.お得なケース、お得じゃないケース
レストランウィークの基本メニューは、
・前菜
・メイン
・デザート
・食後の飲み物
この4品で2500円と5000円のランチ、5000円のランチになっています。
始まったころは西暦がランチの値段でした。
2010年→2010円など。
さすがにそれが近年なくなり、安くても2500円となりました。
でもレストランウィークの参加店として選ばれた店は頑張ってしまうお店も多く、私が初年度から毎年通っている店は、2千円台のランチでも、前菜のまえにアミューズやスープがつき、肉・魚のダブルメインにデザートはワゴンサービスという力の入れよう。
さらにダイナースカードを提示するとお店の決めたワンドリンクがサービスだったりします。
逆にあんまりお得じゃないと感じるのは、
5000円のランチしか参加していない、というケース。
普段1万円のランチを出しているところならお得といえばお得ですが、普段のランチが3000円くらいの店が、5000円一律、というのも中にはあります。
また、コースの構成(皿数)は豪華だけれど、1品1品の量がとても少ないなというお店も中にはあります。
※この写真はイメージです。参加店ではなく、私が行ったことのある某レストラン)
しかし値段だけでは判断しづらいのが食材です。
こればかりは行ってみないとわかりません。毎年通っていれば、その店のイベントへの力の入れようがわかってきます。
3.記念すべき、2017年1軒目は?
今年最初に行ったレストランは、名古屋市にある、ラ・フロレゾン・ドゥ・タケウチです。
宿泊予定のヒルトン名古屋に荷物を預け、徒歩で向かいました。
google mapsで最初に調べたときに表示した地図が間違っていてちょっと迷っちゃいましたが、今改めて調べるとちゃんと正しい場所をさしました。
途中寄ろうと思っていた日動画廊が休みだったり、いろいろあって早く着いてしまいましたが、中や外をお掃除をしているのが見えたので、近くで待機して開店時間を待ちました。
4.気になるお店の様子・コース内容は?
店内はカウンターが6席、後はテーブルが14席の計20席の小さな店舗です。
それぞれのテーブルには既にサービスプレートとメニューがセットされていました。一瞬、え、全部レストランウィークの予約?と思ったほど。
(通常レストランウィークのテーブル数はお店が決めた2テーブルとか、1テーブル。しかし制限無しの店もあります)
しばらくして料理が出始めたらそれぞれのコース内容がちょっとずつ違う事に気付きました。
今日のレストランウィークの料理は、8553円が41%オフで、5000円(税サ込)と書いてありましたが、通常のランチメニューは以下の三種類。
MENU DÉJEUNER A
¥3,800
アミューズ・前菜・魚料理又は肉料理・デザート
MENU DÉJEUNER B
¥5,400
アミューズ・前菜・魚料理・肉料理・デザート
MENU DE LA FLORAISON
¥8,700
日本国内・ヨーロッパ各地から厳選した旬の食材をふんだんに使ったシェフおまかせコース
開店からしばらくして、ほぼ全席が着席、楽しいランチの時間が始まりました。
わたしたちの案内された席はカウンター席で、ライブ感あふれるキッチンの様子が見れて、作る工程から料理を楽しむことができました。
最初に出されたのはノンアルコールのカクテルで、りんごベース、ザクロの実が浮かべてありました。今回はダイナースカード提示で無料となります。
口取りは丁寧に裏ごししてあって滑らかなスープ。香ばしく焼いたコーンが乗せてあり、一瞬カレーの風味もして複雑で奥行きのある味です。
ここで既にこの後の料理への期待はMaxに!
ハウスメイドの温かいパンはバターとオリーブオイルがセットされていました。なくなれば補充してくれます。
最初に提供されたのはカリっと硬め、次は柔らかいパン。2個でもう十分でしたが、わき役にはもったいない美味しいパンです。
前菜はイチジクの上に鴨のパストラミ、その上に大西ハーブ農園(青森)の無農薬ハーブのサラダです。
イチジクはちょっと苦手な食材だったのですが、イチジクの甘さ、鴨の塩味、ハーブの中の苦みとバルサミコのソースがピッタリです。
私も週末農業に取り組んでいますが、無農薬の葉物ってどんな手間ひまなんだろうと思います。
おおわれていた中身。パストラミも主役級です。まだ前菜!
魚料理はスズキのムニエル。この日のランチの魚料理はすべてこのスズキで、コースによってアレンジを変えていました。
茶豆とムール貝で一皿の中でいろいろ楽しめます。リーキの苦みも効いています。
肉料理は広島県産(笑)の六穀豚を低温で調理したもの。広島県人としては嬉しいチョイスです。
名前の通り、六種類の穀類(大麦・小麦・米・マイロ・とうもろこし・大豆)をベースにした飼料で肉質とうまみにこだわった六穀豚。聞いたことはあっても食べるのは初めてでした。
キッチンを見ているとストウブのココットがたくさん並べてあったのですが、中にひいた藁を焼いて蓋をして空気を遮断し、そこに豚さんを塊のままいれてました。
(先に表面は加熱してたっぽい)
すごくポーションが大きくて、食べ応えがあるローストポークです。
豚肉は脂身の少ない部位はあっさりしすぎた味になるけれど、時々岩塩の粒が舌に来て、ほどほどの塩味、ソースが活きます。
粒マスタードも粒が大きい!
ソースはジュのソースと記載有。フォンじゃないんだ~。無水調理にこだわった一品。
豚肉をカットするナイフがとても繊細に切れる使いやすいナイフでした。
見たらラギオール。
今年4月に行った表参道のレフェルヴェソンスでも肉料理はラギオールのナイフを使わせてもらって、コレクションの中から好きなデザインの柄を選べたのですが、ここでも採用されているんですねぇ。
私も欲しくなりました。なんといっても実用性が抜群です。
デザートも他のお客さんのも面白いお皿が多くて、自分のところにはどんなのが来るんだろうとワクワクしながら待っていました。
桃のジュレにブランマンジェと桃のグラニテが同時に楽しめるようになっていて、お皿にはラズベリーが添えてありました。
最後は食後のコーヒーと、とろけそうな生チョコと焼き菓子。
ところで、この黒いお皿は雄勝のスレートのお皿じゃないでしょうか。下面がカットされているので、たぶんうちで使っているのと同じです。
震災の被害を受けた石巻で昔から作られているものです。東日本震災のシンポジウムで石坂浩二さんが紹介されたので私もすぐに購入して使っていますが、広島の行きつけの和食やさんでは震災前からお刺身プレートに採用されています。
聞いてみようかと思いましたが、たぶん竹内さんじゃなきゃわかんないだろうなと思って。ホールのスタッフさんが他に何か聞いても「聞いてきます!」とフットワーク軽いのは良いのですが、忙しそうでなんだか悪いので、聞けずじまい。
キッチンの中は常に緊張。とても話しかけられる雰囲気ではありません。
広島の「キヨ・コラージュ」はこんなふうにカウンターに座ると、シェフといろいろ話ができて楽しいので、もう少し気安い雰囲気があればなおいいな、平日のディナーとかだと違うのでしょうか?
色々気になる調理器具もあったし、お話をもっと聞いてみたかったのでそこが少し残念です。
5.ラ・フロレゾン・ドゥ・タケウチの魅力
正直想像以上のメニューをたった5千円で頂きました。
本当に支払ったのは2名分1万円ちょうどです。
驚いたのは、たった20席程度の小さなお店のランチなのに、メニューの構成がお客さんごとにそれぞれ細かく異なっていたのです。
わが家でよく行く中華の店が火入れが絶妙なのですが、主人が「○○(中華の店の名前)と同じだ。食材の火入れが細かく計算されて絶妙だ。」と言ってました。
(主人は店に来る前は、名古屋なら味噌煮込みうどんのほうがいい、と言ってたのに)
私も食べている途中で幸せで胸がいっぱいになりました。
もう、一週間くらい何も食べなくても大丈夫な気がしました(笑)
今年行った店の中では、レフェルヴェソンスに次いで2番か、単純にコスパなら1番か、、といったところです。
フランス料理って、ターゲットは絞られるし、食材は安くなく、調理器具やお皿、カトラリーも多種類で上質なものが求められるし、利益を出すのは大変だろうなと思います。
スタッフも、厨房に4人、ホールに2人、ソムリエが1人・・立地も決して悪くありません。
銀座のシェ・トモは2フロアのたくさんのテーブルを少数精鋭の最小人数のスタッフで回していてやっと3千円台のランチが出せていると聞きました。
ここのお店は通常価格でも決して高くないと思います。近くだったら月一くらいできっと通うんじゃないかな。
行ってみたい!という方がおられましたら、この機会に是非。会期は既に始まりましたが、空席さえあれば同じイベント価格でこのレストランを楽しむことができます!
francerestaurantweek.com