3月の中旬ごろ、首都圏在住の私の親戚が「首都封鎖はあるんじゃないか」と言ってました。
4月に入ってから、、と。
その根拠になったと思われるのがこの本です。
実際は封鎖ではなく自粛や要請にとどまっていますが。
この本の読者は、「移動制限のない緊急事態宣言なんて意味があるのかな」と思ってるのでは?
INDEX
高嶋哲夫さんの本との出会い
私が初めて読んだのが、「M8」と「TSUNAMI 津波」です。
発行はそれぞれ、2007年、2008年。
内容は巨大地震と津波のパニック小説なのですが、その後、2011年に東日本震災が起きました。
私が読んだのは震災後なのですが、ほかに「原発クライシス」や「メルトダウン」これも2010年以前に発行されたフィクションなのです。
冒頭に話した私の親戚に最初に教えてもらい、以後、高嶋本は私の災害など非常事態の準備のテキストになってます。
「首都感染」と現在の新型コロナウイルスの状況が・・
その高嶋さんが書かれた「首都感染」も数年前に読了しております。
今回改めてKindleで読み返してみました。
ネタばれですがあらすじをざっと説明すると、
・中国で発生した新型インフルエンザウイルスを、中国がワールドカップ開催中ということでWHOに報告せず当初隠蔽しようとする
・日本は中国の動きを察知し、空港検疫で封じ込めようとするが、その後都内に感染者が発生
・首都を封鎖、警察や自衛隊が出入りを監視
・医療関係者にも感染者が出てしまう
最後はいちおう、ハッピーエンドなのですが、、
何より驚いたのは、これ、2010年発行なのに、この本の中になぜか東日本震災や原発事故で日本政府が失敗した、とか伏線として既に掲載されてるんですよね。。
重版で加筆されたのかな?と思ってしまいました。初版から掲載されてたら震えます。
いまニュースで見聞きするようなことが次々に展開するこの本、読み進めると、医療崩壊の後の遺体の処理にいたるまで言及されています。
感染者の隔離にホテルを利用したり、PCR検査、医療現場のゾーニング、人工呼吸器の不足など、恐ろしいほど今の状況と酷似した内容が書かれています。
おそらく感染症の基本対策は専門家の間では昔からハッキリしているのでしょうね。その専門家の意見を聞くかどうか、そこは政治家の裁量だと思いますが。
この本には決断力のある総理と聡明な厚労相がでてきます。都知事はちょっと残念な人(笑)
現実は、、皆さんご存じのとおりです。
読んだ当時は、いつか起きるかもしれないけど起こらないかもしれない、程度の読後感でしたが今読むと全く心境が違います。
今後の最悪のシナリオが知りたければぜひどうぞ。
今後おきそうなこと
高嶋さんの本には「富士山噴火」や「首都崩壊」もあります。
首都崩壊は崩壊というより首都移転計画についてです。こちらも面白いです。