一向に円安になる気配が無いので、超絶円高の時に送金したドル口座のデビットカードを次回の旅行の時に使おうと思いたちました。
しかしカードをチェックしたら有効期限が切れていました。
それだけじゃなく、夫のほうの口座は既にロックされ、ログインできない状態。
アメリカ時間の営業開始を待って先ほど電話でいろいろ手続きしました。
INDEX
ユニオンバンクとは?
ユニオン・バンク(カリフォルニア・アカウント)は日本の在住者がアメリカに行くことなく開設できるアメリカの銀行口座です。
親会社が三菱UFJ銀行なので、日本の資本の銀行なのですが、ユニオンバンクの口座は日本の預金保険制度の対象とはなりません。
米国の預金保証制度(FDIC)の対象であり、一定額まで保護されます。米国のドル建て口座であり、ドルの預金をそのままドルとして使えます。
私がこのユニオン・バンクの口座を開設したのは2012年ですが、この年がちょうど海外口座の分岐点という年でした。それまではHSBCなどが日本の窓口を通じて口座開設できていたのですが、突然の募集停止。
他にも旅行を兼ねた海外口座の口座開設のツアーなどをしていた業者が軒並み姿を消し、現在は日本在住者が海外の口座をつくるのは非常に難しくなっています。
メリット
個人的には可能性がゼロではないと思っている、日本の財政破綻、このとき最悪のケースでは個人の銀行口座も凍結される恐れがありますが、米国に持っている銀行口座はその影響を受けません。
また、リスク資産として以外にも、普通にショッピング決済にも使えます。
アメリカのオンラインショッピングは米国発行のクレジットカードしか受け付けてくれないケースが多々あるのですが、デビットカードがあれば決済が可能です。
ユニオン・バンクの口座を作ると希望すればマスター・デビットを発行してもらえるのでデビットカードとして使うことができます。
何よりのメリットは、使う時点で両替手数料が必要ないことです。
(送金時点では必要)
カリフォルニア・アカウントは日本人向けの口座なので、日本語のカスタマーセンターもあり、何かあれば電話で対応してもらえます。
デメリット
デメリットはたくさんあるんです。
まず、金利はそれほどよくありません。
現在セービング口座で0.05%程度だったと思います。
また、送金にも結構な手数料がかかります。
海外送金は送金手数料だけに目がいきがちで、楽天銀行などは1件750円と安さを前面に出してますが、実は送金の時にかかる為替マージンが高いです。
私はいろいろな送金口座から何度か送金するうちにこの点に気づき、いったん円建てのままニュージーランドの両替商の口座に送金した後、安い手数料で両替して自分の口座に振り込んでもらう、という手段をとっていました。(このほうが中継してもトータルで安かった)
しかし海外に日本の資金を流出させたくない金融庁の方針でしょうか?
ことしになって、そのニュージーランドの両替サイト「カレンシーオンライン」が新規募集停止になっており、その後、既存の顧客も新生銀行からそのニュージーランドの口座に送金する口座が利用停止になってしまい、安い送金手段がたたれました。
新生銀行から米国へ直接送金するのはまだ大丈夫です。
送金方法によっては着金にも手数料が徴収されます。
これは調べても事例が少ない場合、試してみないとわかりません。
それと金利のつくセービング口座(貯蓄預金)と、金利がつかないチェッキング口座(当座預金)と、両方の残高が最低利用ラインを下回ると手数料が発生したり、口座の入出金がないと一定期間ののちに休眠になったりと、管理するのはそれほど簡単ではありません。
数年ごとに米国の源泉税免除の書類も提出しなければなりません。
休眠に入る条件
口座の入出金はセービングが18か月、チェッキングが12か月、動きがなければ休眠に入るとしていますが、私は最後に送金したのが2年前なのに休眠には入っていませんでした。
夫のほうだけ休眠になっていました。
そのへんは問い合わせても18か月と12か月としか言わないのでなぜかわかりません。
ロック解除の方法
アメリカのカスタマーセンターに電話する必要がありますが、時差があるので夜中~朝にかけてかければよく、この点は日中に仕事中にかける日本の銀行よりよっぽど対応しやすいです。
ただし、電話にはちょっとコツがあります。
最近は自宅電話をひかり電話にされている方が多いと思いますが、その場合は国際フリーダイヤルにはかけることができません。
ユニオンバンク・国際フリーダイヤルのカスタマーセンター00531-11-4864
ここにかけるためには、まずKDDIの0057(自動音声の後4)のオペレータに電話して登録の手続きをする必要があります。そうすると、携帯電話からかけることができます。
00531の国際フリーダイヤルにかけたいこと、自分の携帯番号・キャリア(私の場合はドコモ)を伝えて、もし有料電話が発生した場合の請求書の宛先などを登録します。
電話終了から3分程度で利用可能、手続きは初回のみでOKです。
カスタマーユニットは完全日本語で、しかも大変丁寧な対応です。
聞かれることは
・口座番号
・氏名
・生年月日(西暦から)
・最近の入出金(時期・金額など)
・どこから口座を開設したか(三菱UFJ経由)
・口座開設年
・個人口座か、共有口座か
入出金に関してはわからなければわからないといえばOKです。
ロックを解除してほしい旨を伝えます。
電話が苦にならなければ、年1程度、電話すれば、全く入出金が無くても口座はアクティブなまま維持できます。(1年に1回お電話くださいね~と言われます)
デビットカードの申し込みと有効化
通常口座開設した時点では白い銀行口座のカードがくるだけなので、これも電話でデビットカードを申し込みます。
届いたらオンラインでログインし、サービスメニューからアクティベートすれば使えるようになります。
開設した当初はオンラインでできることが少なく、大変使いにくい口座でしたが、今はモバイルアプリもあり、米国内送金などはとても簡単にできます。
今回、私のケースは届いたカードが今年1月に期限切れになっており、口座の記録では新しいカードを発送したとのことでしたが、届いていないか、受け取ってもどこかに片づけたかで見つからないので、再度送ってもらうことにしました。最長3週間ほどかかるそうです。
まとめ
カレンシーオンラインの凍結後、まだ新しい送金方法は見つけ出せないままですが、日本の銀行の子会社とはいえ、日本の外に資産をもつことは旅行だけじゃなく、何かあったときにいつでも日本を飛び出せる、という精神的安定と自由をもたらしてくれています。
米国駐在した方が帰国後に簡単に口座をたたんでしまうのを聞くと「もったいないなー」とおもってしまいます。
陸マイラーの世界も改悪との闘いですが、海外口座も同じです。
HSBCの時は、申込書類を担当者にチェックしてもらって、返送します、と電話でやりとりしていたのに、その日20時に募集停止の通達が職員にもあった、とのことで、そろえた書類が無駄になりました。
できるうちにできることを・・